『バガージマヌパナス―わが島のはなし―』

奈良ワラバー

2009年01月19日 23:42



またまた、池上永一さんの作品です。
先日、sperryさんに薦めてもらった『風車祭(カジマヤー) 』を探しに、とある書店に行ったのですが、残念ながらありませんでした。
そこで、仕方なしにって訳でもないのですが、『バガージマヌパナス―わが島のはなし―』と『レキオス』をGET
その日は、仕事の打ち合わせに取引先へ伺ってたんですが、そこのお気に入りのネーネーとも、お話出来ずじまいのダブルショック

それはさておき、『バガージマヌパナス―わが島のはなし―』です。
これ、アタリっす
あっという間に読んじゃいました。ダブルショックもなんのその
金曜日の夜に買って、帰りの電車で読み始めて、土曜日は仕事から帰ってから、夜中2時くらいまで。
たぶん5~6時間で読み切った。他の人がどれくらいの速さで読むのかは知らんけど、僕的には最速

主人公は19才の綾乃とその大親友のオージャーガンマー86才。
19才と86才が大親友って普通あり得へんと思うねんけど、でもこの2人のやりとりが実に絶妙
『テンペスト』でも感じたけど、池上永一さんのキャラ設定って、個性豊かだなぁとつくづく感心します。

劇中、三線やトゥバラーマがちょくちょく出てくる。
長い間歌い継がれ根付いている唄が持ってる、島の唄の力っていうのかなぁ、人の気持ちを代弁してくれたり、癒してくれたり、楽しませてくれたり、今回もまた琉球文化の素晴らしさを感じてしまいました。

あとは、ユタや御嶽といった信仰にまつわるものが、この物語の大きなテーマになってます。
旧盆や清明祭など暦の行事、先祖や神様を大切にする事など、ヤマトの人間には正直難しい所もあるけど、この物語のおかげで、少しは理解できたかなぁと思います。

「ウガンブスク」(拝み不足)って台詞は、かなり響きました・・・胸に手をあてるまでもなくです。
この場を借りて、『ご先祖様ごめんなさい<m(_ _)m>』

物語終盤、オージャーガンマーの様子が変わってからは、僕はウルウル
それだけはやめて。と思ったが、その通りになってしまった
最近、涙腺ゆるい、ゆるい(笑)

まっ、結構前の作品やし読んだ人も多いと思うんで、ストーリーとかは割愛です。
気になる人はググってくださいね

次こそは『風車祭(カジマヤー) 』だっ
っとその前に『レキオス』だった。

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